石田流の組み換えをお手軽にやっつける方法

どうも、あらきっぺです。

今回の題材は、こちら。

【石田流の組み換えを撃破する仕掛け】

ここで居飛車は、☖65歩☗76飛☖66歩☗同銀☖65歩が成立します。

振り飛車は銀を引くと効率が悪いですね。勢い☗同銀☖99角成☗77角と捌きますが、☖78角→☖87角成で相手の飛を責めれば、有効な攻めが来ないので居飛車良しになります。#今日の将棋ウォーズ pic.twitter.com/J3L5osAEoA

— あらきっぺ (@burstlinker0828) March 13, 2023

昨今の三間飛車は、石田流の組み換えを目指す作戦がアマプロ問わず人気を集めています。したがって、居飛車党としては、これの対策を用意しておくことは必須と言えるでしょう。今回は、再現性の高い石田流対策をご紹介したいと思います。

▲７六飛を指される前に、△６五歩を突っ掛ける

上記ツイートの作戦を採用するには、６筋の歩を突くタイミングが重要です。具体的には、相手が角を引いてくる前に△６四歩を突いておくのが急所ですね。

これは、▲７六飛を指される前に△６五歩を指したいことが理由になります。この仕掛けがワンテンポ遅れると攻めが上手くいかないので、ここは注意を払いましょう。

さて、相手は▲７五歩を指した以上、石田流に組み換えるのが自然ですね。ゆえに、本譜は▲６八角と引いて来ましたが、△６五歩▲７六飛△６六歩▲同銀△６五歩と進めておきます。

居飛車は▲７七桂を跳ねられる前に、この△６五歩を押さえておきましょう。一手でも遅れていると仕掛けが上手くいかないのは、これが理由になります。

振り飛車は穏便に指すなら▲７七銀ですが、それでは攻め駒が後退してしまい、今後の捌きが難しくなります。ここに銀を引くと、８九の桂を使う目途が立たなくなってしまうことが痛いですね。要するに効率が悪くなるので、ここで銀を引くのは本筋とは言えません。

よって、振り飛車は▲６五同銀△９九角成▲７七角と進める方が自然です。これは香損になりますが、全ての攻め駒が一気に使えることが自慢ですね。

しかし、これも居飛車にとって想定通り。角交換の後に△７八角と打つのが期待の角打ちです。これが大事な一着ですね。

居飛車は▲７四歩からの攻めを狙われていますが、それを直接的に防ぐ術はありません。なので、ここは▲７四歩という攻め筋の威力を削ぐアプローチで受ける必要があります。

そのために、相手の攻めの司令塔である７六の飛をターゲットにする訳ですね。それが、この△７八角の意味になります。

振り飛車は、とにもかくにも▲７四歩から攻めるよりありません。対して、居飛車は△８七角成で相手の攻めを催促しましょう。結論から述べると、これで振り飛車の攻めは切れています。

これで馬を相手の飛に当てておけば、振り飛車は６五の銀がロックされます。振り飛車はその縛りが痛く、ここから有効な攻めを繰り出すことが出来ないのです。

例えば、▲７三歩成には△同桂と取る手が絶好です。振り飛車は６五の銀が動かせないので、これは痺れていますね。

他には▲６三歩と叩く手も気にはなりますが、△同金と取っておけば差し支えありません。そこから▲６四歩と打たれても、平然と△同金が成立します。

▲同銀には△７六馬で飛車が取れますね。これも振り飛車は６五の銀が動かせない制約が足枷となっており、攻めあぐねている格好です。

という訳で、△８七角成の局面は居飛車の受けが成功しています。そうなると、駒得している居飛車が優位であることは言うまでもないでしょう。

相手の飛を責める展開を目指すのがコツ

この△６五歩と突っ掛けていく作戦は、大事なポイントが二つあります。一つは、△６四歩を突くタイミング。もう一つは、香得になった後に、相手の飛を責めることです。特に、後者がとても重要ですね。

これは、この作戦に限った話ではありませんが、居飛車は石田流を相手にした場合、相手の飛を責める展開に持ち込むことが、大きなリターンを得る方法になります。なので、その指針に則ることが大事なのです。香得に満足することなく、△７八角→△８七角成で相手の飛を責めましょう。それがこの作戦のコツですね。

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