どうも、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
【相雁木で覚えておきたい必修手筋】
— あらきっぺ (@burstlinker0828) June 10, 2023
こちらは端を攻めたいですが、現状では持ち歩が足りません。
なので、☖35歩と突きます。相手は☗26飛で桂頭を守るのが妥当ですが、こうすれば持ち歩が増えるので端攻めが決行できますね。最終図は、香が取れるので攻めとしては成功です。#今日の将棋ウォーズ pic.twitter.com/vrb4QkjQKB
将棋において端攻めは出現頻度の高い攻めですね。ただ、その端攻めが成功する場面と失敗する場面を見極めることは、簡単なことではありません。そこで、今回は端攻めの成功条件が分かりやすくなる判断基準を解説したいと思います。
持ち歩の数が一枚では、攻めにならない
今回は、上記ツイートの少し手前の局面から振り返ってみましょう。図はこちらが☖6五歩☗同歩☖同桂と動き、相手が☗6六角とかわした場面です。
雁木は中央が手厚い囲いですが、端に関しては守りが手薄です。よって、こちらとしてはそこが狙い目の一つとなりますね。
ただ、現状では持ち歩の数が一歩なので、効果的な攻めは繰り出せそうにありません。基本的に、持ち歩が一枚のときは、端攻めは発動できないと考えた方がよいでしょう。
そこで、筆者は☖9五歩☗同歩☖3五歩と指しました。
これは表向きには桂頭を狙ったものですが、真の狙いは端攻めを成功させることにあります。ここで一歩を調達することで、端攻めに必要な弾を入手しようとしている訳ですね。
相手は桂を無条件で取られる訳にはいかないので、☗2六飛と浮いて受けるのが妥当でしょう。ただ、この利かしが入ると、こちらは好きなタイミングで歩を一枚補充できるようになりました。それを見て☖9七歩と垂れ歩を放っておきます。
これを放置すると☖9五香で攻めが繋がります。よって、☗9七同香と応じるのも致し方ないですが、☖3六歩☗同飛☖9六歩と進めれば、端攻めが綺麗にヒットする形となりました。
これを☗同香だと、☖8六歩☗同飛☖同飛で香が取れる寸法です。ただ、相手は分かっていても受けがありません。
この攻め筋は、☖3五歩と突き、3筋で一歩を入手したからこそ成功した手順です。このように、端攻めに使える歩の数が二枚になると、それが成功する可能性がぐっと高まりますね。
もちろん、全ての局面に当てはまる訳ではありませんが、端攻めは
・持ち歩が一枚なら上手くいかない
・持ち歩が二枚なら成功する
という基準に沿っておけば、攻め筋を組み立てる際、よい判断基準になるかと思います。
順番にも細心の注意を
繰り返しになりますが、端攻めの成功確率を高めるには、持ち歩を二枚以上持っておくこと大事です。ただし、だからと言って何でもかんでも歩を二枚入手すれば良いという訳でもありません。
何が言いたいかというと、歩を入手するための方法や順番は、細心の注意を払う必要があるということです。
例えば、もし☖9五歩ではなく、☖3五歩を優先しているとどうでしょうか。ここから☗2六飛☖3六歩☗同飛☖9五歩と進めても、上記の変化に合流しそうなので、これでも問題ないように思えるところです。
ところがどっこい、そこから☗3四歩で反撃されると、どういった印象を持たれるでしょう?
これには☖2二角が妥当ですが、☗2四歩☖同歩☗2三歩☖同金☗6五銀☖同銀☗3五桂という要領で暴れられると、かなり厄介ですね。この変化は☖9五歩と突いた手が無視されており、こちらは端を攻めるというプランが崩れています。
このように、端攻めは決して威力の高い攻めでは無いので、戦いが激化すると放置されてしまう懸念があるのです。
だからこそ、筆者は早いタイミングで☖9五歩を指したのです。このタイミングなら自陣にはキズがないので、反撃されにくい格好ですね。端を攻めるには、当然ながら端歩の突き捨てを通しておかなければいけません。なので、それが確実に通るタイミングで突き捨てを利かしておくのが良いでしょう。
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