どうも、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
【遊び駒の活用を第一に考えよ】
— あらきっぺ (@burstlinker0828) January 29, 2026
こちらは自玉に脅威が迫っており、何らかの受けが必要です。8筋を受けるのは無理難題に思えますが、☗66角と引けば窮地を脱することが出来ます。… pic.twitter.com/luoX5tlfHQ
将棋を指していると、ときに少し不利な局面に直面することもあるでしょう。そして、勝率を高めるには、そうした状況で崩れず形勢を引き離されない技術がとても大事になります。今回は、そうしたことをテーマに解説を進めていきましょう。
大駒の効率を最大化させる
改めて、上記ツイートの局面を始めから振り返ってみましょう。図は相手が☖8五香と指し、こちらの玉に迫ったところです。

こちらは駒得していますが、ご覧の通り自玉が相当に危険な格好です。8筋の脅威をどう緩和するかが喫緊の課題ですね。
自然な手としては、☗8七桂で銀を取る手が映ります。ただ、これは平凡に☖同歩成☗同銀☖同香成と進められると、受けに窮することになります。

この成香を取ってしまうと必至が掛かるので、上図では☗7八銀など、8七の地点を強化する手を指すことになります。しかし、どの補強を選んでも☖8六歩で数を足されると、こちらは受けが利かなくなります。ゆえに、この局面は粘ることが出来ていません。
こうした背景があったので、冒頭の局面で筆者は別の受け方を選びました。具体的には、☗6六角と指します。これが最も逆転の可能性が高い一着ですね。

これは角をタダで捨てていますが、ここに角を動かすことで、遊んでいた二枚の大駒が一気に起動するのが自慢です。
冒頭の局面でこちらの竜や角は、特に機能していませんでした。しかし、上図では竜が8七を、角が8八の地点を守っているので自玉の耐久力が格段に上昇しています。

ここで☖8八銀成は、☗同角で差し支えありません。その局面は8七の地点が数的不利になっていませんし、次に☗8五竜で香を取る手も残っているので自玉は寄らない形です。
したがって、上図では☖6六同金で角を取るのが妥当ですが、☗8五竜で香を外して安全度を高めます。以下、☖8八銀成☗同玉と進むのは妥当ですが、こうなると窮地を脱した形ですね。

ここで☖7六角は気になりますが、現状では☗同竜☖同金☗5四角の王手金取りがあります。ゆえに、相手もすぐに攻めることは出来ません。
そうなると、後手も働きの悪い大駒を使うべく、☖2八竜と引くのが妥当です。対して、こちらは☗7七歩でさらに自玉の安全度を高めておきましょう。

ここまで進むと、こちらは玉型が見違えるほど安全になりました。敵玉を簡単に寄せることは出来ないので厳密には少し苦しいかもしれませんが、少なくとも危機的状況から脱することに成功したのは確かです。長期戦が予想されるので、存分に逆転が狙える状況ですね。
こうして一連の進行を見ると、こちらは☗6六角と引いたことにより、景色がガラっと変わったことが分かります。

将棋というゲームは、大駒が貴重な戦力です。ゆえに、それの効率が悪い状態は、必然的に勝算が低い局面になります。裏を返せば、これの効率を最大化させると期待勝率を高くすることに繋がります。苦しい局面に直面すると、どうしても「勝負手を放つ」「意表を突く」といったことを考えがちですが、まずは大駒の効率に目を向けて状況の改善を図ることが大事ですね。
苦しい局面では「玉型」を重視する
ところで、将棋で形勢判断を行う際には、[駒の損得・玉型・駒の効率]という三つの要素を総合的に見てジャッジするのがセオリーです。そして、今回のような少し苦しい終盤戦では、「玉型」を最も重視するのが良いですね。
なぜ玉型を最も重く見るのかというと、これはシンプルに「寿命を延ばすため」です。局面が中盤であれば駒得に主張を求めるのも一案ですが、今回のような終盤戦では、玉型を犠牲にする手を指すと一気に負けてしまいかねません。(それが失敗例の指し方と言えます)

逆に、上図のような玉型を最優先にする手を選べば、早期決着を回避できるので負けを遠ざけることが出来ます。不利な状況の終盤戦では、こうした観点で指し手を考えることが大事な要素の一つと言えますね。
また、こうした不利な局面を乗り切るために意識したほうが良いことは、他にもあります。詳しくは、以下の記事で解説しておりますので、そちらも併せてご覧いただけますと幸いです。
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