どうも、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
【振り飛車で覚えておきたい必修手筋】
— あらきっぺ (@burstlinker0828) June 25, 2023
こちらは割り打ちのキズがあるので、銀をぶつけられて困っているように見えるかもしれません。しかし、ここは☗75歩が用意の切り返しです。
☖66銀には☗同角で問題ありません。桂頭をスムーズに攻撃できるので、振り飛車が満足ですね。#今日の将棋ウォーズ pic.twitter.com/IOhVgNW1lN
振り飛車という戦法は、中盤戦に入るといかにして上手く他力を使うかが大事な要素の一つです。特に、相手の攻めを利用してカウンターを撃つテクニックは、必修と言えますね。今回は、そうしたことをテーマに解説していきましょう。
居飛車の桂を簡単に活躍させない
改めて、上記ツイートを始めから振り返ってみましょう。図は後手が☖6五銀と指し、銀交換を挑んだところです。今回のような[☗6七歩・☗6六銀型]の振り飛車だと、こうした仕掛けは頻出しますね。
居飛車は銀を交換することで、☖6九銀の割り打ちだったり、桂を活用することを狙っています。つまり、ここから☗6五同銀☖同桂☗5九角☖6九銀といった進行が、居飛車の描いている青写真になります。そう進むと振り飛車は攻め駒を捌かれながら受け身になっているので、何としてもこれを回避しなければなりません。
最も手っ取り早い対策は銀交換を避けることですが、この手は次に☖5六銀や☖7六銀で、歩を取る攻めも視野に入っています。なので、ただ銀交換を避けるだけでは、少し物足りない印象を受けます。
ここまでの話を踏まえると、振り飛車はこの攻めを完全に受け止めるのは難しそうですね。なので、相手の攻めを防ぐことよりも、銀をぶつけてきた手を咎める方向性でこの局面を乗り切る方が面白そうです。具体的には、カウンターですね。
そうした背景から、筆者は☗7五歩と指しました。これが明るい対応になります。
これは居飛車が☖6五銀を指したことで、7五の地点の利きが少なくなった弊害をついた意味があります。どんな戦型でも桂頭は急所なので、その弱点を狙ったというわけですね。
ただ、この手は割り打ちの対処をケアしていません。なので☖6六銀☗同角☖6九銀が気になった方も多いのではないでしょうか。
しかし、心配無用です。☖6九銀には無視して☗7四歩と取り込むのが美濃囲いの堅さを活かした踏み込みになります。
後手は勢い☖7八銀成と指すより無いですが、☗7三歩成のときに飛車の逃げ方に困っています。☖8一飛と引くと、☗6三とや☗7二銀が厳しいですね。
また、☗7三歩成のときに☖9二飛と寄るのは、☗8三と☖6二飛☗7四歩が着実な攻めとなります。
これでと金を量産していけば、振り飛車は駒損の回復が約束されます。そうなると、囲いの堅さや駒の効率に差がついているので、どちらが良いのかは火を見るよりも明らかでしょう。
というわけで、居飛車は7筋の歩を放置できないことが分かりました。改善案として☖7五同歩☗同銀☖7四歩はどうでしょう。桂頭をケアしてから攻めを実行しようという腹積もりです。
これに対しては、☗6六銀と引く手が普通です。ただ、結論から述べると、振り飛車にはもっと良い手段があるのです。
具体的には、☗7四同銀☖同銀☗6八角が爽やかな攻めですね。
銀損になるので乱暴ではありますが、居飛車が歩切れであることや7三の桂が負担になっているので、この強襲は十分に成立しています。
ここで☖8四飛や☖7五銀打には、☗5七角と上がれば攻めが続きます。また、☖8三銀打には☗7五歩☖6五銀☗4六角☖6二金☗6六歩☖同銀☗7四歩で、これも桂頭攻めが受かりません。したがって、この局面は振り飛車のカウンターが決まっていますね。
このように、☖6五銀に対して☗7五歩で反発する手段は、非常に有力な指し方と言えます。多少、形に違いがあっても、この筋は成立することが多い印象ですね。
また、振り飛車としては7三の桂を簡単に活躍させないことが大事です。そうしたことを意識しておくと、この仕掛けの対応力が上がるかと思います。
相手が技を掛けた瞬間に動く
今回の題材のように、振り飛車はカウンターを放って良さを求めるのが一つの理想です。では、このカウンターは、具体的にどのタイミングで放てば良いものでしょうか。
基準の一つに、相手が技を掛けた瞬間が挙げられます。
例えば、この☗7五歩は☖6五銀と出て技を掛けようとした瞬間を捉えていますね。
他には、☖6九銀の割り打ちの瞬間に☗7四歩と取り込むのも、技を掛けてきた瞬間に攻めていることが分かります。
将棋は攻防手を指さない限り、技を掛ける瞬間は攻めに比重が掛かるので、必然的に防御力が落ちてしまいます。なので、その瞬間が最もカウンターを撃つ条件が良いのですね。相手が攻めてきたら「どう受けようか」と反射的に身構えてしまうものですが、逆に自分が攻めることも意識できるようになりましょう。
また、こうした知っておくと役立つ将棋の知識やテクニックは、私のブログや note にもふんだんに記載しております。こちらもご覧いただけますと幸いです!
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