どうも、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
【雁木で役立つ必修手筋】
— あらきっぺ (@burstlinker0828) October 30, 2025
こちらは駒組みが整っているので、強気に戦える状況になっています。具体的には、☖45歩と突っ掛ける手が良いですね。… pic.twitter.com/8JtTAF7Wik
雁木は先後に関わらず採用できるので、使い勝手のよい戦法です。ただし、この戦法は漫然と指していると相手に先攻されて苦しくなるケースが多いので、これを使いこなすには、そうした状況を回避するための構想や手筋を把握しておく必要があります。
そこで今回は、雁木を指す上で覚えておきたい必修手筋をテーマにして、解説を進めたいと思います。
早繰り銀を咎めにいく
改めて、上記ツイートの局面を始めから振り返ってみましょう。図は相手が☗6九玉と指し、玉型を整えたところです。

上図は[矢倉vs雁木]という構図ですが、こちらは飛車先の歩が交換できているので、通常形よりも条件が良い将棋になっています。しかし、だからと言って漫然と指しているとその優位性が消えてしまうので、リードを奪うにはここからの指し方が非常に大事と言えます。
例えば、上図から☖9四歩☗7九角☖8一飛のようなゆっくり指す姿勢を選ぶと、☗3五歩と突かれたときに少し面倒な状況を迎えます。

これには☖同歩が自然な応接ですが、☗2六飛と浮かれると、銀の進軍が防ぎにくくなります。その進行でも明確に悪くなるわけではありませんが、8筋の歩を交換しているアドバンテージを活かす進行にはなっていませんし、相手の銀に活用されてもいるので、好んで選びたい局面ではないでしょう。
こうした背景があるので、冒頭の局面で筆者は、全く別の方向性の手を選びました。具体的には、☖4五歩と突き捨てます。これがリードを奪う一着ですね。

これはタダの場所に歩を突いていますが、敵の攻めを挫く狙いがあります。もし☗同桂なら☖2二角などで角を引いておけば、次の☖4四歩で桂を取る手が約束されるので、こちらは労せず優勢になります。
そうなると相手は☗4五同銀と応じることになりますが、ここに銀を呼び出せば☖5五角と出れますね。以下、☗2七飛☖5四歩と進めておきます。

この☖5四歩は、4五の銀にプレッシャーを掛けた意味があります。ここで相手は☗5六銀が指したい手の一つですが、☖3三角と引かれると、次に☖5五歩から銀を詰まされる手が残ってしまうので芳しくありません。
また、上図では☗7九角と引いて角の活用を図る手もありますが、これには積極的に☖8五桂☗8八銀☖6五歩で動いてしまいましょう。

これを☗同歩だと6六に拠点が作れます。また、☗5六金には☖7三角と引けば、相手は4五の銀が立ち往生していますね。
他には☗8六歩で桂を取りにいく手もありますが、☖8七歩☗同金☖6六歩☗6八金☖3三桂☗5六銀☖2五桂という要領でアグレッシブに駒を活用すれば問題ありません。この進行は彼我の陣形の安全度が大差なので、雁木が大いにリードを広げています。
こうして一連の進行を見ると、こちらは☖4五歩と突っ掛けたことで、自分が先攻する形に持ち込めたことが読み取れます。

雁木は角頭が弱点の一つなので、早繰り銀から3筋を狙われるシチュエーションは頻発します。このとき雁木側としては、☖4五歩と突き捨てて敵の攻め筋を消すのが常套手段の一つです。たとえ銀挟みができない状況だとしても、あの銀を4五に出させれば銀の進軍を阻みやすいので、安全を確保することに繋がります。これは幅広い場面で使えるシーンが多いので、銘記しておくと良いでしょう。
角の可動域を確保する
繰り返しになりますが、今回の題材では「敵の銀を3五へ出させないこと」が話の肝でした。ゆえに筆者は☖4五歩と指したのですが、この手を選んだ背景には、別の理由もあったのです。
それは、「角の可動域を確保する」ということですね。

雁木という戦法は、早期に角道を止める必要があるので、構造的に角の効率が悪くなる弱点を抱えています。駒組みの前半部分では金銀を活用する優先度が高いので、角の運用は後回しにせざるを得ません。しかし、ある程度、駒組みが整ってきたら、それを起動させることを考える必要があります。
そして、角を起動させる手段としては、欲を言えば☖4五歩と突く形にしたいところです。この方法なら角の移動に手数を費やしませんし、利きが敵陣に直視しやすいので攻撃力の高さも確保できるからです。雁木を上手く指しこなす上では、こうした点も意識しておきたいところですね。
また、こうした雁木を指す上で覚えておきたい必修手筋は、他にもあります。よろしければ、以下の記事も併せてご覧いただけますと幸いです。
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