ネット将棋より、筆者が先手です。
相横歩取りの定跡手順。ここでは△82角などが有力とされていますが、実戦は△82歩▲83歩△85飛と進行しました。
△82歩も定跡書などでも示されているものの、上図以下、▲88銀、△83飛、▲96歩(下図)で先手よし、というイメージがあります。(下図)
▲96歩は、▲95歩~▲94歩△同歩▲92歩△同香▲91飛、という狙いですが、後手の8筋の形が悪いため、これが非常に受けづらい、というものです。
ただ実戦は、▲88銀ではなく、▲88飛と指しました。実戦で、これもあるかも、と感じた手です。
実戦は以下、△同飛成、▲同銀、△27角、▲82歩成、△76飛と進んで下図。
▲82歩成が実現して先手が良さそうですが、△76飛は、金取りと、△46飛▲同歩△82銀といった狙いがありそうで、これにどう対処するのがいいか、というところ。
色々な手を考えた末、筆者は▲28飛としました。(下図)
実戦は上図以下、△49角成▲同玉で先手がよくなりましたが、▲28飛には△38歩が怖い手だと思っていました。
これを▲同銀や▲同金と取ると、飛車の横利きが止まるため、△78飛成で一気に先手が敗勢になりそうです。
しかし、△38歩には、▲77銀△39歩成▲同金で凌いでいると踏んでいました。
上図は先手が一時的に銀損ですが、これ以上後手に厳しい攻めがなく、当たりになっている駒が多いため、駒損も回復ができそうです。
結果的にこの判断は正しかったようで、▲28飛の局面は先手が優勢なようです。
また、最初の図から△82歩▲83歩△84飛に、(▲88銀ではなく)▲88飛とした手についても、解析結果、▲88銀と評価値に大差はなく、十分成立しているようでした。
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