筆者のPCの不調等により更新が滞ってしまっており大変申し訳ございません。

前回投稿の局面の解析結果をあげさせていただくにあたり、間隔が非常に空いてしまったこともありますので、局面を再掲させていただきます。

まず、上図(先手番)における次の一手について。

ここは、▲83桂と打つのが正解のようです。以下△同竜の一手に▲同竜となって下図。

この局面は、後手玉が▲82竜までの詰めろであるのに対し、先手玉が83の竜が非常によく利いているのが大きく、Z(絶対に詰まない形)であるため、先手の勝ちと言えるようです。

しかし、ここで後手には△72金打という勝負手があります。(下図)

一見すると、▲72同竜で無効のようですが、そのとき竜の利きが8筋からそれるのが後手の狙いです。先手玉に即詰みこそないものの、王手をかけながら上部の角と竜に働きかける手があります。

一例としては、▲72同竜以下、△87桂、▲88玉、△79銀、▲97玉、△85桂、▲86玉、△77銀、▲85玉と進んだとき、△73桂打とする手があります。

この、先手玉を王手の連続で85に呼んで△73桂打とする一連の手順が後手の狙いです。この手に対し、玉が逃げるのは角道が止まるため、△72金と竜を取られますし、73の桂を竜、角いずれかで取っても△73同桂が再び王手になり、うまく角や竜を消されてしまい、これは逆転模様です。また、上記の△87桂以下の先手玉の逃げ方は一例ではありましたが、他の逃げ方でも玉が85に呼ばれるのは避けられず、ほとんど同じような結果になってしまうようです。

では、先手は△72金打に対してはどう指すのがいいでしょうか?

これに対しては、▲82竜とこちらの金を取り、△82同金に▲88飛のような手が良いようです。(下図)

この手は▲82飛成の詰めろですが、この8筋に飛車を打っておくことで、先手玉をあくまでZの形にしておく意味です。後手の持ち駒は豊富な上、35の角も好位置なので、Zが解消されるなど隙ができると、先ほどのような技がかけられやすくなりますが、Zを維持できれば、詰めろさえ続けば勝ちが見込めます。▲88飛以下の手順は、一例としては、△87歩、▲同飛、△86歩に▲83歩となって下図。

このような局面になると、先手玉が絶対に詰まない形なのが心強く、変化はあるものの先手勝ちと言えそうです。

さて、最初(一番上)の図において、実戦は▲88銀と打ちました(下図)

実はこの手は悪手で、この局面は後手が勝ちになっています。次回はその手順についてあげていこうと思います。

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