どうも、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
【四間飛車に対する有力な急戦策】
— あらきっぺ (@burstlinker0828) March 25, 2024
こちらは☖75歩と突きたいですが、現状では☗65歩で切り返されてしまいます。… pic.twitter.com/rYnOuGW3Kk
四間飛車に対して、居飛車は銀を繰り出して急戦で挑むのは有力な戦法の一つです。ただ、この戦法を指すからには、仕掛けの手順をきちんと把握しておくことが大事ですね。今回は、そうしたことをテーマにして、解説を進めたいと思います。
角の位置が大事
改めて、上記ツイートの局面を始めから振り返ってみましょう。図は相手が☗7八銀と引き、居飛車の仕掛けを警戒したところです。
この局面の居飛車は、銀を6四に繰り出しており、7筋から攻める準備を整えています。よって、それを実行して良さを求めることが出来れば、話は明快ですね。
ただ、結論から述べると、上図で☖7五歩と仕掛けるのは上手くいきません。なぜなら、それには☗6五歩というカウンターがあるからです。
ここで☖7六歩と取り込むと、☗3三角成→☗6四歩で銀損になってしまいますね。かと言って、銀を逃げると☗7五歩で歩を払われてしまうので、これも攻めが頓挫することになります。
このように、銀を繰り出す急戦策は、四間飛車側に☗7八銀型で待機されると☗6五歩と突かれてしまうので、仕掛けが難しくなる問題があります。
しかしながら、上図ではあることを行えば、☗6五歩の反発を気にすることなく、リードを奪うことができるのです。
具体的には、☖5五角と飛び出るのが有力な攻め筋になります。
これは4六の歩取りなので、振り飛車は☗4七金や☗4七銀で受けるのが一案です。形が良いのは前者ですね。
ただ、こうして[☖5五角☗4七金]の交換が入ると、意外なことに☖7五歩の仕掛けが成立します。というのも、今度は☗6五歩と突かれても、☖7六歩と取り込むことが出来るからです。
☗6四歩☖7七歩成の取り合いは、もちろん駒得になる居飛車が有利です。よって、振り飛車は☗5五角☖同銀と進めるよりないですが、その進行は無条件で7筋の歩が取れているので、居飛車が良いことは言うまでもありません。
つまり、居飛車は角を5五に配置しておけば、角交換になった際に銀で取ることが出来るので、☗6五歩の銀取りを無効化できるという訳なのです。ゆえに、☖7五歩で仕掛ける条件が整っているのですね。
ちなみに、振り飛車は☖7五歩に対して☗5六歩と突く手も考えられますが、これにも☖7六歩の取り込みが決行できます。上図では☗5五歩と取るのが妥当ですが、☖7七歩成☗同銀☖5五銀と進めれば、これも無条件で一歩得になっているので、居飛車の仕掛けが成功していますね。
このように、銀を繰り出す急戦策では、仕掛けを決行する前に☖5五角の揺さぶりが効果的になるケースが多々あります。ここに角を出れば角交換になった際、王手にならなかったり、5五の地点で角交換に持ち込める恩恵があるので、☗6五歩のカウンターの威力を減殺できる効果があります。この戦型では頻出する手法なので、居飛車党・振り飛車党、共に意識しておくと良いでしょう。
早めに☗6五歩を突かれた場合は?
先述したように、上図で振り飛車は☗4七金のように素直に歩取りを受けると、☖7五歩と突っ掛けられて攻めを受け止めることが出来ません。それを踏まえると、直ちに☗6五歩と突く方が、急戦に備えていると言えます。こうすれば、☗7八銀と引いた手の顔も立ちますね。
ただ、こう指されても居飛車は動じる必要はありません。この場合は、☖5三銀☗4七金☖4四歩で、持久戦にシフトするのが良いでしょう。
こうした歩がぶつかっていない状態で角交換になることが確定すると、お互いに打開が難しい将棋になります。ただ、居飛車は後手番なので、膠着状態になるのは歓迎です。この後は、無難に左美濃→銀冠と囲いを発展させればよいでしょう。
上図の振り飛車は7八の銀が攻めに使いにくいので、打開するのは容易ではありません。したがって、この進行も居飛車が満足です。☖5五角の揺さぶりの優秀性が、改めてよく分かりますね。
また、こうした知っておくと役立つ将棋の知識やテクニックは、私のブログや note にもふんだんに記載しております。こちらもご覧いただけますと幸いです。
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1件のコメント
武田和浩 · 2024年4月3日 9:42 AM
とても参考になりました😃
角交換をどの位置でするかというのは意外に大事だなぁと思っているところでしたが、5五の角と銀がの連動がいい具合ですね🎵