どうも、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
【自陣を安定させるコツ】
— あらきっぺ (@burstlinker0828) February 19, 2026
こちらは敵の囲いを攻める算段が立っていないので、今しばらくは受ける必要があります。どう敵の攻めに備えるかですが、ここは☖51角と引くのが堅実です。… pic.twitter.com/9jLBWgEXIA
将棋を指していると、ときには中終盤で囲いを整備する必要がある場面を迎えることもあります。ただ、それがどんな場面なのか、そしてその際にどんなことを行えば良いのかということを、実戦の中で見抜くのは簡単な技術ではありません。
そこで今回は、上記の状況の見抜き方や対処法をテーマにして、解説を進めたいと思います。
価値の高い「先受け」を使う
改めて、上記ツイートの局面を始めから振り返ってみましょう。図は相手が☗3五同歩と指し、金を取ったところです。

この局面は、こちらが駒得していたり、相手の7八の金が遊んでいることから居飛車が優位に立っています。しかし、現状では敵玉に迫る有効な攻めがありませんし、☗3四歩の突き出しも見せられています。こちらだけ囲いを攻撃される手段を作られているので、こうした場面は玉型のお手入れが必要ですね。
案としては、☖4三銀打で囲いを強化する手が挙げられます。ただ、これは☗3四銀と絡まれると、そこまで効果の高い一着になりません。

これを☖同銀☗同歩と進めると、3筋に拠点を作られてしまいます。しかし、他の対応では打った銀が剥がされますね。この局面は☖4三銀打という一手が無効化されているので、こちらは選びたくない進行です。
こうした背景があるので、冒頭の局面では銀を打たずに☗3四歩に備えた受けが必要です。それゆえ、筆者は☖5一角と引きました。これが効果の高い先受けになります。

こうして角を引っ込めれば、☗3四歩が直撃しません。同時に、ここに角を配置すると8一の竜の横利きも遮断できるので、左美濃の耐久力が上がることも自慢です。こうした複数の恩恵が得られる価値の高い先受けを使うと、自陣を安定させることに繋がります。
もし上図で相手が☗3四歩と伸ばしてきたら、☖4三桂と補強するのが良いでしょう。

ここに桂を打っておくと、何かの際に☗5五飛と走られる筋が消えるので、さらに自玉が安全になります。また、次に☖3五桂打☗3六銀☖5四馬という攻め筋を作っていることも見逃せないですね。上図の居飛車は自玉の安全を図りつつ、敵陣への攻めを確保したので冒頭の局面より条件が良い状況になっています。

振り飛車としては、ここで3筋の歩を伸ばしても逆用されかねないので、☗8二竜と引く手も考えられます。こうして効率が落ちた大駒を再活用させるのは、基本に忠実な姿勢です。
ただ、この竜引きも次に厳しい狙いは秘めていないので、こちらは好きな手を選ぶことが出来ます。具体的には、☖3三香と打っておくのが味の良い攻防手ですね。

ここに香を設置すれば、自玉を固めつつ3筋を攻める算段がつくので一石二鳥です。次は☖4三桂と打ったり、☖3七歩☗同桂☖3六歩☗同銀☖2四桂という要領で敵の本丸を攻める手が楽しみです。この局面も、居飛車は囲いを強化しながら攻撃態勢を作れているので、優位の拡大に成功していますね。
こうして一連の手順を見ると、こちらは☖5一角と引いたことで、囲いの安定感がぐっと高まったことが読み取れます。

こうした敵陣を攻める有効な手段が乏しい場面では、自陣を整備するのが無難な選択となります。そして、自陣を整備する際には「価値の高い先受け」を探しましょう。基本的には、複数の恩恵を兼ねる手を選ぶのが良いですね。こうした視点を持って受けの手を考えると、容易に崩れない陣形を作ることに繋がるかと思います。
「弱点を消す」意識が大事
繰り返しになりますが、今回の題材では価値の高い先受けを行うことが話の肝でした。ゆえに筆者は☖5一角と指したのですが、この手を選んだ背景には、別の理由もあったのです。
それは、「自陣の弱点を消す」ということですね。

改めて、冒頭の局面を提示します。こちらは3四を狙われている訳ですが、この場所は「角頭」なので弱点になりやすい部分です。しかし☖5一角と引けば、こちらは角頭を相当に狙われにくい配置になるので弱点が消えます。ゆえに、角を引っ込める手が効果の高い受けになるのです。

他には、この☖3三香も「弱点を消す」という指針に沿っています。美濃囲いはコビンが弱点であり、☗3四桂と打たれる筋を残しておくのは非常に危険です。ここに香を打てばその不安が払拭されるので、安定感が格段に上がりますね。
このように、「弱点を消す」受け方を選べば、急所を突かれるリスクが減り、自玉が見えにくい配置になってきます。この点も併せて意識すると、負けにくい将棋が指せるようになるでしょう。
また、こうした受けに回るときに意識しておきたいことは、他にもあります。詳しくは、以下の記事で解説しておりますので、そちらも併せてご覧いただけますと幸いです。
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