どうも、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
【対ゴキゲンで覚えておきたい定跡】
— あらきっぺ (@burstlinker0828) November 18, 2023
ここは昔の定跡書には☗46歩が解説されていますが、実は普通に☗58金右の方が有力です。☖57歩成→☖56歩には☗46銀と上がりましょう。
その後は、☗28飛→☗78玉で陣形を整えます。最終図は将来の☗65歩が絶好なので、居飛車良しですね。#今日の将棋ウォーズ pic.twitter.com/Pi5FRein3s
ゴキゲン中飛車には、超速で対抗するのが最有力の指し方ですね。なので、振り飛車側もそれを警戒して角を3三に上がらず駒組みを進めるケースがあります。今回は、そのときの対処法をテーマに解説を進めたいと思います。
銀を4六に出て受け止める
今回は、上記ツイートの少し手前の局面から振り返ってみましょう。図は相手が☖6二玉と指し、陣形整備を進めたところです。
この☖6二玉は、超速を牽制した意味があります。つまり、ここで☗3六歩なら☖5六歩と突こうとしています。角交換になれば☖3三角の移動を省いているので、通常形よりも条件が良いという訳ですね。
居飛車が☖3三角を省いた姿勢を咎めるのであれば、ここで☗2四歩を突くことが必須。これを指すと、☖2四同歩☗同飛☖5六歩☗6六歩☖1四歩と進むのが妥当です。
振り飛車も無条件で2筋の歩を交換させると不本意なので、☖5六歩でその動きを逆用しようとしています。
居飛車は、☖1三角の筋をどうケアするかが課題です。その方法は複数あり、例えば☗4六歩が一案。これは、角の利きに障害物を置くことで、☖1三角の威力を緩和する狙いですね。
ただ、上図の局面では、より有力な指し方が存在します。それは、堂々と☗5八金右と上がる手ですね。
あまりにも平凡な指し方ですが、これが後手の反発を咎める最適解になります。序盤戦において、攻撃されている場所に金気を集めて防御するのは受けの鉄則ですね。
振り飛車は☖5七歩成☗同銀☖5六歩で拠点を設置するのが自然ですが、居飛車は☗4六銀と応対します。この場所に銀を据えておくと、相手の攻めを受け止めやすいですね。
さて、振り飛車は4六の銀に動いてもらえれば、☖1三角の威力が上がります。それを踏まえると、ここは☖4四歩と突くのが自然ではありますね。
ただ、☖1三角の筋は、2四の飛車が目標になっているので厳しくなっている側面があります。なので、居飛車は☗2八飛と引きましょう。これが相手の動きを封じる大事な一着ですね。
ここで☖4五歩☗同銀☖1三角には、☗2四歩で攻めが止まります。もし、居飛車が☗2三飛成と指していたら☖2二飛とぶつけられて局面が収まりませんが、こうして飛車を自陣に引っ込めておけば、駒がぶつからないので局面が激化しません。局面が落ち着いてしまえば、居飛車は自分だけ銀を前線に出せているので、押さえ込みが決まるという寸法です。
振り飛車は無理やり暴れるなら☖3三桂ですが、桂を跳ねると角道が二重に止まるので、居飛車は☗6五歩が突けるようになります。以下、☖4五歩には☗5五銀。☖4五桂には☗2四歩で問題ありません。どちらの変化も振り飛車は攻めが細く、押さえ込みをかいくぐることが難しいですね。
このように、ゴキゲン中飛車が☖3三角を上がらず駒組みしてきた場合は、強気に☗2四歩から一歩交換するのが最適な指し方になります。その後は、銀を4六に配置して相手の攻めを受け止めましょう。超速と同様、対ゴキゲン中飛車にはこの地点に銀を据えて戦うことが急所ですね。相手の初動さえ止めてしまえばその後は楽に戦えるので、居飛車側は必要以上に怖がらないことが肝要です。
振り飛車が強攻してきた場合は?
上記で述べたように、振り飛車は☗2八飛の局面まで進んでしまうと、暴れることが難しくなります。では、そうなる前に強攻するのはどうでしょうか?
具体的には、☗4六銀と上がった局面で☖1三角と上がります。
これには☗2一飛成が必然ですが、☖4六角☗同歩☖5七銀と強襲するのが狙いです。非常に強引な手順ですが、確かにこうすれば5筋を食い破ることが出来ますね。
傍目には、振り飛車の攻めがヒットしているように感じる局面です。ただ、上図の振り飛車の攻め駒は三枚(5二の飛・5七の銀・5六の歩)なので、手厚い攻めではありません。なので、居飛車はいなすことが十分に可能です。
具体的には、☗7八玉☖5八銀不成☗同金☖5七歩成☗5三歩☖同飛☗5四歩☖同飛☗6五角と応じましょう。相手の攻めの主軸である飛車に働きかけるのが、正鵠を射る手順になります。
後手は飛車を引くと、☗5四桂で利きを遮断されて困ります。よって、飛車は上に逃げざるを得ません。
ただ、☖5五飛だと☗4三角成と成った手が、次の☗4四馬や☗6五歩を見せた味の良い一着になります。☗4三角成を警戒するなら☖5六飛になりますが、ここに逃げると5七のと金が動かせなくなるので、攻め足が止まってしまいますね。居飛車は☗7七角や☗9六歩で、自玉の懐を広げておけば差し支えないでしょう。
☖1三角の強襲は怖い変化ではありますが、居飛車は駒得しながら自動的に飛車が成り込めるので、冷静に考えれば相手が無理な動きをしていることが分かります。基本的には、振り飛車の攻めは軽くて細いので、過剰に恐れないことが肝要だと言えるでしょう。
また、こうした知っておくと役立つ将棋の定跡やテクニックは、私のブログや note にもふんだんに記載しております。こちらもご覧いただけますと幸いです。
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1件のコメント
武田和浩 · 2023年12月1日 1:44 PM
ゴキゲンなゴキゲン中飛車対策ですね🎵
参考になりました!💡
それでもゴキゲン中飛車をきを見て指してみるのでしょう!💫