みなさまこんにちは。馬場です。
今回も研究会の模様をお届けいたします。今回の参加者は10名でした。ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。
結果がこちら。
荒木さんが全勝で優勝。いや強い。
私個人としては結果は指し分けでしたが、内容はいつもよりよかったですね。序盤で失敗して何の見所もなく終わる、という将棋はなく、少なくとも学びはある将棋が指せました。結果はいずれついてくると信じていますので、この調子で頑張っていきたいですね。
例によって私の将棋をいくつかご紹介。
1局目は後手番スタート。というか今回も4局全部振り駒後手でした。前回から合わせて8局連続なんですがどうなってるんですかね・・・。そろそろ神社に行くべきか。
先手のひねり飛車に対して銀冠で対抗したのですが、あまり自信のない展開に。ただ両者そう感じていたようで、戦いが始まる前に結局千日手に。
指し直し局はこちらの先手で相手方の三間飛車に対して左美濃で対抗。中盤が非常に難しい将棋になり次図。
今△41飛に対して▲25飛と浮いて受けたところ。指し直し局ということもあって両者すでに秒読みです。実戦は▲32成銀をケアして△24歩▲同成銀を入れてから△28歩でしたが、やるなら単に△28歩が勝ったようです。というのも、本譜は以下▲17桂△29歩成▲34成銀△19とに、▲44歩と突く手が非常にぴったりした手になったからです。ここでやや手応えを感じました。
対して△44同角と食いちぎってきた局面、ここが最初のポイントでした。
この手は一目無理そうで、実際そうだったのですが、いきなり食いちぎってこられると思っておらず、予想外だったこともあり秒に追われて正着を指せませんでした。
ここではごく普通に▲同成銀と取るのが正解でした。自分もそれが第一感だったのですが、△同飛▲45歩△33桂▲22飛成△45飛▲64角△同金▲34角のように進んだときに、きれいに飛車にヒモがついているのがちょっと気に入らなくて敬遠してしまいました。
実際こう進むと△52歩のように受けられて大変みたいですが、手順中飛車を22ではなく21に成れば▲62歩のたたきが痛烈で先手はっきり良しでした。
実戦は△44角に対して▲42歩と打ってしまったので、△77角成▲同桂△51飛となって一気に差が詰まりました。ただそこで大駒の効きを生かすべく▲66歩と打ったのは最善で、依然先手が指せる形勢ではあったようです。
以下△66同歩▲同金△18と!▲65歩△73銀▲23飛成△17と▲44成銀!(△54桂の防ぎ)と一転してねっとりした戦いに。
この辺りは何というか、指していて充実感みたいなものがありました。激しい展開よりもこういう駒をじんわり使っていく将棋が好きなんですよね。ただ何と言っても時間がなかったのがこのあと災いすることに・・・。
進んで最終盤の局面。
▲61銀に対して△71銀と受けてきた局面。ここは一目勝ちがありそうで、その感覚は間違っていませんでしたが、ちょっと読み切ることができませんでした。
正解は▲35角と出る手でした。
この手自体は第一感で、△49飛成に対して▲63竜!という手があることもわかっていました。△同金なら▲71角成から詰みですね。
ただ、そこで△62歩と頑張られた時がわからなかったんですよね。
ここでスパッと決めきれないと、後手を引いてすごく嫌な感じです。実際は▲52竜と逃げておいても優勢みたいですが、それで先手玉が大丈夫かどうかを30秒で見切るのはちょっと現実的ではないかなと思います。
で△62歩の局面ですが、スパッと決めきる手がありました。冷静に考えてみればそれほど難しい手順ではないので、よろしければぜひご一考ください。収束でちょっとうっかりしやすい手がいくつか出てくるので、それさえ見えれば、といったところでしょうか。
実戦は▲35角が読み切れなかったので消去法で別の手で寄せに行ったのですが、これが見事にすっぽ抜けて負け。悔しいですが、まあ人生生きていればこういうこともあるでしょう苦笑。
ただ△44角の局面も最終盤の△71銀の局面もそうですが、第一感の手がはっきりしないので秒に追われて全く読んでない第二候補の手を指したのが両方判断ミスだったのは痛かったですね。もう少し自分の感覚を信じてもいいのかなと思いました。
長くなってしまっていますがもう1局だけご紹介。
こちらは4局目でやはり後手。ちょっと寝不足だったこともありすでに疲労気味だったのですが、こういうときに頼れる戦法、この将棋だったら相手より自分の方が絶対指し慣れている、という戦法がないのはアマチュア棋界を戦っていく上で自分のウィークポイントだなと感じています。疲労してる中で後手番の角換わりはちょっと指す気が起きないんですよね苦笑。
そんなわけで最近振り飛車をまじめに勉強しようかなとは思い始めています。特にバランス型の振り飛車はネット将棋でもよく苦戦を強いられますし、これから時代が来てもおかしくないのかなとは思っています。
それはさておき本局は覚悟を決めて後手番の角換わりを指す気でいましたが先手の雁木模様になりセーフ笑。
三手角で対抗して▲38飛と寄らせたのが大きくやや作戦勝ちなのかなと思っていたのですが、端に狙いをつけられたこの局面で指す手がわかりませんでした。
AIの推奨は△65歩と仕掛けてしまう手。中央での戦いになってしまえば自然と▲26銀を遊ばせることができます。自分もこれは読んでいたのですが、先手から▲55桂と打ってくるキズがあるので指しきれませんでした。
が、AIの読み筋は一例ですが△65歩以下、▲同桂△同桂▲同歩△57角成▲同金△86歩▲同歩△同飛!▲87歩△81飛!
・・・いや▲55桂打たれますけど、と突っ込みたくなりますが△42金引!として▲63桂成には△27角の返し技があって「後手十分(^▽^)」とのこと。なにわろてんねん。
実戦は▲26銀の局面で▲55桂を消すべく△54銀▲55歩△63銀と丸2手損の苦心の順に出ましたが、これが意外と悪くなかったようで、なんとか崩れずに持ちこたえることができました。
以下▲15歩から戦いになり、最終盤の局面が次図。
△86飛の十字飛車が決まって後手優勢ですが、△66飛には▲68香、△89飛成には▲79歩があるのできちんと着地できるか、という局面。ここで最後の時間を投入してきっちり勝ちを読み切れたのはよかったです。
手順は△66飛▲68香△26飛▲63香成△29飛成▲39歩△66桂。
最後の△66桂は詰めろではないのですが、後手玉にも意外と詰めろがかかりません。先手玉は次に△38竜▲同歩△39飛以下の詰み筋があります。これが読み切れていたのは大きかったですね。秒読みになってからも落ち着いて指すことができました。実戦も△39飛から詰まして勝ち。
まあ△66飛以下はほとんど一本道なので、読み切れて当たり前と言えばそうなのですが、この当たり前が当たり前のようにできないと1局目のように簡単にひっくり返ってしまうのが30秒将棋なので、ここをきちんと勝ち切れたのはよかったですね。
というわけで大変長くなりましたが私が指した将棋のご紹介でした。
内容は間違いなくよくなってきていますので、この調子でやっていければと思います。
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